潰瘍性大腸炎・クローン病で障害年金はもらえる?寛解と再燃を繰り返す症状の伝え方を社労士が解説
結論
「今は症状が落ち着いているから対象外」と思われがちですが、活動期の症状の重さや頻度を正確に伝えることができれば、寛解期であっても認定される可能性があります。潰瘍性大腸炎・クローン病は「その他の疾患による障害」の基準で審査されます。
1
潰瘍性大腸炎・クローン病とは?
指定難病
潰瘍性大腸炎
大腸の粘膜に炎症・潰瘍が生じる。主に直腸から連続して大腸に炎症が広がる。
指定難病
クローン病
口から肛門までの消化管のどこにでも炎症が起こり得る点が潰瘍性大腸炎と異なる。
いずれも原因がはっきりしない指定難病で、腹痛・下痢・血便・体重減少・発熱などの症状を繰り返しながら、長期にわたる治療が必要になります。重症化すると、大腸の全摘出手術や人工肛門(ストーマ)の造設に至るケースもあります。
2
寛解期・活動期を繰り返す病態
活動期(症状が強く出る)
寛解期(症状が落ち着く)
💡 ポイント寛解と再燃を繰り返すこと自体が、安定した社会生活を送るうえでの支障となります。「今は寛解期だから」とあきらめず、これまでの活動期の症状を具体的に伝えることが重要です。
3
「その他の疾患による障害」としての認定基準
潰瘍性大腸炎・クローン病は、消化器系の疾患として「その他の疾患による障害」の認定基準に基づいて総合的に判断されます。審査では、自覚症状(腹痛・下痢・血便の頻度など)、他覚所見、検査成績、治療の経過、そして日常生活状況が総合的に評価されます(出典:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」)。
診断書には「内科疾患用」の様式が用いられ、1日あたりの排便回数、血便の有無、腹痛の程度、体重・BMI、血液検査の数値(アルブミン値・ヘモグロビン値など)といった客観的な情報が記載されます。
4
申請までの3ステップ
初診日の確認
初めて医療機関を受診した日と加入年金制度を確認
納付要件の確認
初診日の前日時点での保険料納付状況を確認
診断書・申立書
内科疾患用の診断書と活動期・寛解期の経過を記載した申立書を準備
5
診断書作成時の注意点
主治医には、直近の症状だけでなく、これまでの経過の中で最も症状が重かった時期の状態も伝え、可能な限り診断書に反映してもらうことが望まれます。体重減少や貧血、栄養状態の悪化など、検査数値に表れる客観的な情報も、症状の裏付けとして重要です。診察時間が限られている場合は、症状の経過をまとめたメモを事前に用意して医師に渡すなどの工夫も有効です。
6
人工肛門を造設した場合は取り扱いが変わります
🔗 関連する取り扱い重症化により大腸の全摘出や人工肛門(ストーマ)の造設に至った場合は、造設日から6か月経過した日が障害認定日として扱われるなど、本記事とは別の考え方が適用されます。該当する方は下記の関連記事もご覧ください。
7
申請前チェックリスト
-
✓
初診日と、当時加入していた年金制度を確認できているか -
✓
保険料の納付状況に空白期間がないか確認したか -
✓
発症から現在までの活動期・寛解期の経過を時系列で整理できているか -
✓
症状が重かった時期の排便回数・血便の有無・体重の変化などを具体的に説明できるか -
✓
人工肛門を造設している(または検討している)場合、該当するコラムも確認したか
8
よくある質問
▪
関連記事
出典
日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/ninteikijun/20140604.html

- 社会保険労務士
-
『障害年金のことで困っている方々の力になりたい』という想いから、障害年金特化型の当事務所を立ち上げました。
障害年金を受給できれば、ご自身やご家族の経済的な安定はもちろん、精神的な支えにも繋がるはずです。
もし障害年金のことでお悩みでしたら、まずは当事務所へお気軽にご相談ください。
そして、障害年金の受給へ向けて一緒に考えていきましょう!
皆様の人生が豊かなものになりますよう、全力でサポートさせて頂くことをお約束いたします。
- 8月 7, 2026コラムうつ病の病歴・就労状況等申立書|受給につながる書き方を社労士が解説
- 8月 7, 2026コラムうつ病の障害年金|初診日の特定が難しい場合の対処法を社労士が解説
- 8月 7, 2026コラムうつ病の障害年金が不支給になる理由と再申請のポイント
- 8月 7, 2026コラムうつ病の障害年金診断書|医師に伝えるべきポイントを社労士が解説


初めての方へ
